人展にはいろいろな人が来た。せっかく来てくれたのだから、出来るだけ会話するように心がけた。
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公募展をやっている人達は会期の早めに来る。サッと作品を見て、先方から積極的に話しかけてくる。たいてい、〇〇会に出していて、〇〇で賞をとったと自慢する。「人のふり見て我がふり直せ」だな。
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美術館巡りの人は、歩きながら斜めに絵を見ていく。入り口の受付に置いてあるポストカードをこともなげに、これも斜めにサッと手に取り、出ていく。
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買いたいような思わせぶりに、「売れるでしょう?」と、やたら絵を誉める人もいる。「絵を置いている画廊の名刺をあげましょうか?」というと、あわてて打ち消して去っていく。
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妻の作品(9)

もっと困る人もいる。メジャーを取り出して作品の幅を測っている。「此処は美術館で、絵を売るところではないんです。」「それに、これは記念の作品だから手放しません。」と云っても「何故だ?」。そしてすぐ絵の値段の話になる。
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妻の作品(10)

少し絵を描いているという人は、話の内容が控えめで、一番丁寧に見ていく。最後に芳名帳に記帳し、ポストカードを「良いのかな?」と遠慮しながら持って行く。もちろん、そういう人が一番多い。
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妻の作品(11)